Wi-Fiの規格ってなに?

ITおんちくん
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ところでWi-Fiの規格ってなに?

なごみち
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Wi-Fiには通信規格というものがあって、2~3年ごとに新たな通信規格が登場しています。

世代が新しくなるごとに最大通信速度が向上しています。

では、詳細を見てみましょう。

 Wi-Fiには規格がある

Wi-Fiは、パソコンやスマートフォンなどを、無線(ケーブルなし)でLAN(ローカルエリアネットワーク)に接続する技術のひとつです。 家庭では、無線でインターネットにつなげるためによく使われています。
Wi-Fiにはいくつかの通信規格があり、それぞれ最大通信速度や利用できる周波数帯が異なります。

世代ごとのWi-Fi規格

Wi-Fiの通信規格は、米国電気電子学会(IEEE:Institute of Electrical and Electronics Engineers)が定めています。
通信規格にはいくつかの種類があり、IEEEが定めたものなので「IEEE 802.11+◯◯」という表記が使用されます。
ちなみに、「IEEE」は「アイトリプルイー」と読みます。
さらに、通信規格の新旧をわかりやすくするために導入されたのが、「Wi-Fi+世代を示す続き番号」という形式の「呼称」です。
たとえば、「IEEE 802.11n」は「Wi-Fi 4」というように、規格名に対応する呼称が使用されています。

以下に、歴代の通信規格の正式名称と対応するWi-Fiの呼称、そして、それぞれの最大通信速度と周波数をまとめました。 ただしカッコつきの「呼称」は未定義なので、仮に振り付けています。

Wi-Fi規格      呼 称    最大通信速度 周波数帯

IEEE 802.11b (Wi-Fi 1)  11 Mbps  2.4 GHz

IEEE 802.11a (Wi-Fi 2)  54 Mbps  5 GHz

IEEE 802.11g (Wi-Fi 3)  54 Mbps  2.4 GHz

IEEE 802.11n Wi-Fi 4   600 Mbps  2.4 GHz / 5 GHz

IEEE 802.11ac Wi-Fi 5  6.9 Gbps   5 GHz

IEEE 802.11ax Wi-Fi 6  9.6 Gbps   2.4 GHz / 5 GHz / 6 GHz (Wi-Fi6Eのみ)

IEEE 802.11be Wi-Fi 7   46 Gbps   2.4 GHz / 5 GHz / 6 GHz

周波数帯による違い

Wi-Fiはそれぞれの規格によって、「2.4GHz帯」「5GHz帯」「6GHz帯」の3つの周波数帯に対応しています。

2.4GHz帯

障害物に強く、壁越しでも電波が届きやすい特徴があります。
ほとんどのデバイスを接続できます。

速度

2.4GHz帯は、最大で約600 Mbps(メガビット毎秒)の通信速度を提供します。

特性

・ 障害物に強く、壁越しでも電波が届きやすいです。
・ ほとんどのデバイスを接続できます。
・ ただし、同じ周波数帯を使用する他のデバイスとの干渉が起こりやすい。

適したデバイス

・ スマートフォン
・ タブレット
・ ノートパソコン
・ IoTデバイス(スマートホームデバイス、センサーなど)

5GHz帯

通信速度が速く、電波干渉を受けにくいため速度が安定しやすい特性があります。

速度

5GHz帯は、最大で約1.3 Gbps(ギガビット毎秒)の通信速度を提供します。

特性

通信速度が速く、電波干渉を受けにくいため、速度が安定しやすいです。
ただし、壁越しの通信距離は2.4GHz帯より短いことに注意が必要です。

適したデバイス

・ ハイスピードのデータ転送を必要とするデバイス
・ ゲームコンソール
・ 4Kまたは8Kビデオストリーミング対応のテレビ
・ パソコン(特にゲーミングPC)

6GHz帯 (Wi-Fi 6E以降)

新たに無線LANで利用できるようになった周波数帯で、安定した高速通信が期待されています。

特性

新たに無線LANで利用できるようになった周波数帯で、安定した高速通信が期待されています。

適したデバイス

例えば、VR/AR、動画ストリーミング、IoT機器などが想定されます。
ただし、6GHz帯を利用するには、スマートフォンやパソコンなどがWi-Fi 6Eに対応している必要があります。
現在、多くのWi-Fi通信対応製品は、まだWi-Fi 6Eに未対応の物がほとんどです。

Wi-Fi 6E

Wi-Fi 6Eは、Wi-Fi 6(802.11ax)の拡張版です。
Wi-Fi 6Eでは、これまでの2.4GHz帯と5GHz帯に加えて、新しい周波数帯である6GHz帯を利用できるようになりました。

Wi-Fi 6Eの「E」は、Extend(拡張)のEを意味しており、高速規格のWi-Fi 6による通信方法を6GHz帯に適用しています。
6GHz帯を利用できることで、より多くの周波数帯域が利用可能になり、以下のメリットがあります。
・ 6GHz帯は新たに開放された帯域であり、干渉を受けにくく速度も低下しにくいことが期待されます。
・ 6GHz帯ではレーダー波が利用されていないため、通信切断が発生せず、より快適な通信が期待できます。
・ 6GHz帯の追加により、160MHz幅の高速通信を新たに3本のチャンネルから選択できるようになりました。

Wi-Fi 7(またはIEEE 802.11be)

最新の無線通信規格であり、Wi-Fi 7として指定されています。
2024年1月末現在、対応する子機もほぼ無いので、導入は時期尚早でしょう。

最大通信速度

Wi-Fi 7は、最大で46 Gbpsの理論的な通信速度を提供します。
ただし、理論値であり、実際の結果はこれより低い場合があります。
これにより、超高速のインターネットプランを利用するデバイスで、ギガビット以上のパフォーマンスを発揮できます。

周波数帯

Wi-Fi 7は、2.4 GHz、5 GHz、6 GHzの周波数帯で動作します。

まとめ

Wi-Fiの規格は、世代が新しくなるごとに最大通信速度が向上していることがわかります。
新しく登場したWi-Fi 7は、2024年5月に標準化される予定ですが、Wi-Fi7に対応した製品が普及してくるのは、2025年以降の可能性もあります。
2023年現在普及している規格のなかで最新のものは、Wi-Fi 6となっています。
ですから、新しくWi-Fiルータを購入する場合は、現時点ではWi-Fi6ルータを購入することをおすすめします。
端末側(スマホ、PC等)が古くても、Wi-Fi6は下位互換があるので安心です。

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(注意)
この記事内に、通信測度等の数字がでてきますが、あくまでも理論値になので、実際の通信速度等の数字とは異なります。あくまでも参考までです。
また、この記事は2024年2月時点の情報です。

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