Wi-Fiルータの外箱に書いてある用語の説明をします!

ITパニック君
ITパニック君

量販店に、Wi-Fiルータを買いに行ったけど・・
Wi-Fiルータの外箱には、意味の分からない用語がたくさん書かれていて、正直どのWi-Fiルータを選んだらよいかわかりません。

なごみち
なごみち

なるほど!

では、まずはWi-Fiルータの外箱に書いてある、主な用語の意味について説明します。

用語の意味の見当がつくと、Wi-Fiルータに関わる具体的な質問も店員さんにできるようになるかもしれません。

では、始めます。

SSID(エスエスアイディ)とは

では、始めに、SSID(エスエスアイディ)の説明から始めます。
SSID(エスエスアイディ)とは、通常はWi-Fiの電波に付ける名前です。

SSIDは、「サービスセット識別子」のことで、アクセスポイントを判別するために付けられます。アクセスポイントごとに設定され、変更も可能です。

Wi-Fiの電波を初めて使用する時は、SSIDとパスワード(暗号化キー)が必要になるので、
購入したら、どこかに控えておいた方が良いでしょう。

 

なごみち
なごみち

では、ここで、Wi-Fiルータの外箱表側のサンプルを表示します。↓
「枠」で囲んだ部分を、下記の用語の説明で確認してみてください。

最大通信速度とは (外箱の赤枠部分)

最大通信速度とは、理論上の最高速度です。
Wi-Fiネットワークでデータを送受信する際の最大速度を指します。

このサンプル例では、2401Mbps(5GHz) + 800Mbps(2.4GHz)と書いてあります。
この数値は、理論上の最大値で、2.4GHzの初期値は、288Mbps(理論値)だと、外箱の注意書きにあります。
また、11n/aの理論上の最大値は、600Mbps(理論値)だとも、注意書きにあります。
ちなみに、11ax/ac/n/a、11n/g/b とあるのは、Wi-Fiの規格のことで、この規格に対応していますという意味です。

Wi-Fiの規格については↓こちらを参考に下さい。
Wi-Fiの規格ってなに?

要は、ここで言う数値は、あくまでも理論値。
ルータのスペックや機能から割り出された理論上の数字なので、この速度が実際に出ることは基本的には無いようです。あくまでも参考までに・・お願いします。

ストリーム数とは (外箱の赤枠部分)

ストリーム数とは、「アンテナ = ストリーム」ですが、外付けアンテナの本数ではなく、
同時に飛ばせる電波の数を示しています。
ストリームは、同時に処理できるデータの流れを指します。

このサンプル例では、「5GHz アンテナ X 4」、「2.4GHz アンテナ X 4」とあります。

多くのWi-Fiデバイスは、複数のストリームをサポートしており、ストリーム数が多いほど、通信速度や安定性が向上し、同時接続できる機器の増加にもつながります。

同時接続数とは (外箱の黄色枠部分)

同時接続数とは、同時に接続できるデバイスの数を示します。

Wi-Fiルータにつないだ機器が、何台までなら通信に遅延や途切れが生じないかを示したものです。

このサンプル例では、接続台数21台、人数は7人とあります。

メーカーごとにテスト環境が違うので、この数値でメーカーを比較してもあまり当てにならないようです。
この数値も、あくまでも目安、参考までに・・ということです。

IPv6対応とは (外箱の緑枠部分)

IPv6対応とは、インターネットプロトコルの最新の規格に対応している表示です。
IPv6は、速度低下が起こりにくく、IPアドレスの枯渇問題も解決する、今後定番となる
通信方式です。

このサンプル例では、「IPv6 IPoEサービス対応」の表示があります。

IPv6対応のルータは、新しいアドレス形式をサポートしています。
ただし、使用するには、対応しているプロバイダとプランへの確認、もしくは申し込みが必要です。

IPv6については↓こちら
IPアドレスのお話し

Wi-Fi6とは (外箱の白枠部分)

Wi-Fi6とは、文字通り「Wi-Fi6」に対応しているという表示です。

このサンプル例でも、大きく「Wi-Fi6」の表示があります。

端末側(パソコン、スマホ等)も、「Wi-Fi6対応」していないと、効果はありませんが、
Wi-Fi6は、下位互換があるので、これからWi-Fiルータを購入する予定のある方は、現時点では、「Wi-Fi6対応」のルータを選択してよいでしょう。

おそらく、もう数年たつと、「Wi-Fi6E対応」、「Wi-Fi7対応」のルータが主流になってくるでしょう。

参考はこちらを↓
Wi-Fiの規格ってなに?

メッシュWi-Fiとは (外箱の橙枠部分)

複数のWi-Fiルータを設置して、ひとつのネットワークとして認識させるのが、
「メッシュWi-Fi」です。

通常、Wi-Fiルータ(メッシュ親機)とメッシュ子機を合わせて、2~3台でネットワークを構成します。

使用しているWi-Fiルータが「メッシュWi-Fi対応」しており、かつ、メッシュの接続規格が同じなら、後からでもメッシュWi-Fiを構築できます。

Wi-Fi Allianceが策定した「EasyMesh」対応製品同志では、メッシュ親機とメッシュ子機のメーカーが異なっても接続できる利点があります。

このサンプル例でも「EasyMesh」対応の表示があります。

広い家でも隅々まで快適に繋がるWi-Fiメッシュネットワーク。
対応機器を自由に組み合わせることで、Wi-Fiのエリアを広げることが可能です。
家庭の「遅い」「繋がらない」を解消します。

家中に強い電波を飛ばしたいのなら、メッシュWi-Fiが最適です。

 

なごみち
なごみち

次に、Wi-Fiルータ外箱裏側のサンプルを表示します。↓

裏側にも情報が書かれています。

 

ハンドステアリングとは (外箱の青枠部分)

バンドステアリングとは、デュアルバンドのWi-Fiルータが、混雑していない周波数帯を選んで自動的に接続を切り替える機能です。

デュアルバンドとは、主に2.4GHz帯と5GHz帯の両方をサポートしている無線LANのことを指します。
2.4GHzと5GHzの周波数帯は、接続可能なデバイス数や電波干渉の受けやすさが異なります。

バンドステアリングをオンにすると、通信速度が遅い周波数帯から別の周波数帯に自動で切り替わり、通信が安定する可能性があります。
手動で周波数帯を切り替える手間がなくなります。

このサンプル例では、「ハンドステアリング Lite」の表示があります。
「ハンドステアリング」と「ハンドステアリング Lite」には機能の違いがあります。
主な違いは以下のとおり↓

【ハンドステアリング】
ステアリング設定 : 優先接続バンド設定可能
対象SSID : すべてのSSID
混雑状況モニター : 有り
帯域切り替え基準 : 電波強度、混雑状況、接続台数

【ハンドステアリング Lite】
ステアリング設定 : 自動のみ
対象SSID : 共通SSIDのみ
混雑状況モニター :  無し
帯域切り替え基準 : 電波強度のみ
バンドステアリングLiteは、一部の端末はバンドの優先度が固定されているため、期待通り誘導されない場合があるようです。

どの機能に対応しているルータか、事前に確認してみましょう。
ただし、端末の台数が少ない場合や、近くでネットにつなげる方には、この機能は不向きのようです。

MU-MIMOとは (外箱の青枠部分)

MU-MIMOとは、「Multi-User, Multiple-Input, Multiple-Output」の略で
同時に複数のデバイスと通信できる技術で、Wi-Fiルータから複数の端末に送信する
「1対多数」の通信です。

MU-MIMOの正式名称は、「Multi-user MIMO」で、「マルチユーザーマイモ」と読み
ます。

このサンプル例にも、「MU-MIMO」の表示があります。

MU-MIMOのメリットは、複数端末で同時通信ができ、同時通信をしても通信速度が変わらないことです。
ただし、端末側(パソコン、スマホ等)も対応している必要があります。

ビームフォーミングとは (外箱の青枠部分)

ビームフォーミングとは、電波を絞って、特定方向に集中して放出する技術です。
通常、Wi-Fiで使われる電波は指向性がなく、どの方向にも広がっていきますが、ビームフォーミングは、電波を特定の方向へ集中させます。

ビームフォーミング対応の条件として、親機であるルータにビームフォーミング機能が搭載されていることが必要で、端末側(スマートフォンやノートパソコン)も、ビームフォーミングに対応した端末であることが必要です。

このサンプル例でも、「ビームフォーミング」の表示があります。

ビームフォーミングは、Wi-Fiだけでなく、次世代通信の5Gにも活用される技術です。
Wi-Fiルータを選ぶ際には、ビームフォーミング機能のついたものを選ぶことをおすすめします。

トライバンドとは

トライバンドは、無線LANルータに搭載されている技術の一つです。
トライバンド対応ルータでは、3つの異なるWi-Fiバンド(1つの 2.4GHz帯と2つの5GHz帯)を使って通信します。
合計で3つの帯域を同時に利用できるのがトライバンドの特徴です。

通信速度が速い5GHz帯を2つ使えるため、多くの端末でも快適にWi-Fiが使えます。
これにより、高いパフォーマンスと信頼性が得られます。

ただし、端末側が「通信規格11ac」に対応していないと真価を発揮できません。
また、Wi-Fi回線が遅い場合はあまり意味がありません。

ちなみに、Wi-Fi6Eでは、これに6GHz帯を加えた「クアッドバンド」に対応する製品もあります。

Wi-Fi6からの新機能 OFDMA

このサンプル例には、枠をつけてありませんが、
外箱裏の左側(多台数通信に強いWi-Fi規格「Wi-Fi6(11ax)」)と書かれた部分の説明です。

Wi-Fi 6(802.11ax)には、従来のWi-Fi規格と比べていくつかの新機能が導入されています。
その中で、「OFDMA」は、特に注目されています。
では、「OFDMA」と従来の「OFDM」との違いを説明します。

OFDM 

OFDM (Orthogonal Frequency Division Multiplexing)は、従来のWi-Fi規格
(例:802.11a/g/n/ac)で使用されていた変調方式です。

1つのユーザが20MHzの帯域幅を独占して通信するため、効率的ではありませんでした。
データ量に関わらず、1ユーザが20MHzの帯域を使用していました。

OFDMA

OFDMA (Orthogonal Frequency Division Multiple Access)は、Wi-Fi 6で採用された新機能で、高密度環境でもパフォーマンスを維持できるように設計されています。

OFDMAは、20MHzの帯域を約2MHzの最小単位(Resource Unit)に分割します。
異なる周波数を利用して同時に複数のユーザが通信できるため、効率的な多元接続が可能です。
Wi-Fi 6の最大周波数幅である160MHzでは最大74ユーザでの同時通信が可能です。

簡単に言うと・・

Wi-Fi5までの従来規格(OFDM)だと、「1通信で1つずつ届く」
Wi-Fi6からの新機能(OFDMA)では、「1通信で複数へ同時に届く」
になったということです。

OFDMAの登場により、効率的な通信が実現され、高密度環境でのパフォーマンス向上が期待されています。

 

なごみち
なごみち

用語の説明は、以上です。
耳慣れない用語に早く慣れて、ストレスなく快適なWi-Fiライフを楽しみたいものです。

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