今回は、脂溶性ビタミンのビタミンEです。
概要
・小麦胚芽油に豊富に含まれるビタミンEは、動物の生殖とかかわりの深い栄養素である。
・ビタミンEは、シロネズミの不妊を防ぐ栄養素として発見された。
・友達関係:脂質、ビタミンA、ビタミンC、β-カロテン、セレン、ビタミンB2
働き
・細胞や組織に悪影響を与える活性酸素から、細胞膜を守る働きを持つ。
・脂質に含まれる脂肪酸が酸化して過酸化脂質になるのを防ぐ。
・過酸化脂質の生成を抑えることで、血管壁の細胞膜のダメージを防ぎ、動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病、そしてがんを予防する。
・血液中に粘土のある物質が流れ出すのを防いで血行を改善。肩こり、頭痛、冷え、更年期障害などの症状を緩和する。
・ビタミンA、ビタミンC、β-カロテン、ミネラルのセレンなどの酸化も防ぐ。
・黄体ホルモンや男性ホルモンなどの生成分泌にかかわり、生殖機能を維持することでも注目されている。
補給法
・脂溶性のため食事の直後に補給すると吸収力が高くなる。
・抗酸化作用をもつビタミンC、β-カロテン、ビタミンB2、セレンを併せて摂取するとより効果的である。
・ビタミンCには、ビタミンEの抗酸化作用を高める働きもある。
・ビタミンEには、トコフェロールとトコトリエノールの2種類があり、それぞれが、α、γ、β、σ体に分かれている。
・8種類の中でもっとも生理活性が高いのは、α-トコフェロールである。
・食べ物から多く摂取されるビタミンEは、α体とγ体のトコフェロールだが、体内でもα体がまず利用される。
食事摂取基準(目安量)
成人男性 7.0mg/日
成人女性 6.5mg/日
耐容上限量 650mg~900mg/日
不足すると・・
・不足状態が続くと、しみ、肩こり、神経障害などを起こすこともある。
過剰摂取すると・・
・大量摂取すると、血が固まりにくくなり、また、高齢者を対象にした臨床試験では、大量摂取していた者の死亡率が高くなったという。
・サプリメントで補給する場合は耐容上限量を厳守すること。
ビタミンEを多く含む主な食品
ヒマワリ油、綿実油、大豆油、小麦胚芽、ウナギ蒲焼、ニジマス、アーモンド、ヘーゼルナッツ、セイヨウカボチャなど
これらの栄養素だけとれば症状が良くなるという話ではありません。
栄養のバランスを考えるときに参考にしていただければ幸いです。
食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスをとることが大切です!
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