米国 トランス脂肪酸の食品添加 禁止へ
「米食品医薬品局(FDA)は、冠動脈心疾患や毎年、数千件に及ぶ心臓発作を防ぐために、マーガリンなどに含まれ、摂りすぎると心筋梗塞などのリスクを高めるとされるトランス脂肪酸について、3年後までに食品への添加を全面的に禁止する。」と発表した。
FDAは2013年に規制案を提示し、その後の調査・意見募集で、食品への使用について「食用として安全とは認められない」と結論づけた。
米国では2006年より、食品ラベルにトランス脂肪酸の表示を義務付けた。
その結果、2003年から2012年の間に、トランス脂肪酸の消費量はおよそ78%減少したという。
一方、冷凍ピザやポップコーンなどの加工食品にはまだ多く配合されており、今回の決定で「冠動脈疾患を減らし、致命的な心臓病を年で数千件減らせる。」としている。
日本では
一方、日本の農林水産省によると、
トランス脂肪酸の取り過ぎは、心臓病のリスクを高めるとしながら、トランス脂肪酸による健康への悪影響を示す研究の多くは、トランス脂肪酸をとる量が多い欧米人を対象としたものであり、日本人の場合にも同じ影響があるのかどうかは明らかでないといっている。
(日本の食生活もかなり欧米化していると思うが・・・。)
また、トランス脂肪酸という食品中の一成分だけに着目するのではなく、脂質そのものや塩分を控えることを優先すべきといっている。
(トランス脂肪酸の話をしているのに・・・?!)
表示義務や基準
米国 : 多くの食品に適用できる分析法を指定(AOAC Official Method 996.06)し、この分析法で測定したトランス脂肪酸の総量をまとめて表示するよう定めている。
デンマーク : 油脂の加工でできる炭素の数が14から22までのトランス脂肪酸を規制の対象としており、天然にできるものは除いている。
しかし、日本では、
現時点では、日本において食品中のトランス脂肪酸について、表示の義務や含有量に関する基準値はない。
また、トランス脂肪酸だけではなく、不飽和脂肪酸や飽和脂肪酸、コレステロールなどの他の脂質についても表示の義務や基準値はない。
何かことが起きる前に、基準の見直しは早急に検討すべきだろう。
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